白髪はある人はほとんど無いのに、自分だけは多いと思ったことはないでしょうか?白髪は遺伝や加齢などの影響もあるのですが、それだけが原因となることはなく、生活習慣の違いでも変化が見られてしまうものなのです。白髪が多い人は生活習慣が乱れている証拠でもありますから、アンチエイジングのために改善させてみましょう。
白髪は血行と関係がある
白髪の原因はもしかしたら血行不良と関係があるかもしれないのです。血行不良とは血液が全身にいきわたらないことを意味しますが、血管の衰えは年齢とともに増加してくるものなのです。
全身にある血管のうち動脈や静脈など太い血管はほんの数%に過ぎず、そのほとんどが毛細血管となっています。太い血管や毛細血管のすべてを繋げると、地球を2周半できる計算になります。血管はそれほど長く、簡単に末端部分の毛細血管は衰えてしまいます。頭髪に栄養や酸素などを届けているのは毛細血管ですから、年齢とともに白髪が増えてきたということは、毛細血管の衰えともいえます。
血管は各細胞に必要な栄養を届けたり、酸素をいきわたらせています。さらに老廃物や二酸化炭素の回収も行っています。この機能が衰えてしまえば、頭皮に必要な栄養が届けられず、色素をつくるメラノサイトも機能を消失させてしまいます。とくに血行不良が起こりやすいのは、冷え症がある方です。すでに末端部分に血液が届けられていない証拠で、血行が悪くなっているためメラノサイトも元気がなくなってしまうのです。
寝不足や運動不足は血行不良につながる
血行不良の原因はさまざまですが、そのなかでも重要とされるのが寝不足や運動不足です。寝不足は自律神経を乱し、交感神経が優位に働いてつねに血管が収縮した状態となります。不規則な生活は体のリズムが狂い、体温やホルモンを調節する自律神経の乱れが起きてしまうのです。自律神経の乱れはストレスも影響を受けやすくなっており、睡眠不足も一種のストレスのため影響が出てきます。さらに寝不足はホルモンバランスを崩し、女性ホルモンの変化による白髪も発生しやすくなります。
血行不良は筋肉の量でも影響が出ます。女性に冷え症が見られるのも、下半身の筋肉量の違いから起こります。足の筋肉は第二の心臓とも呼ばれており、下半身に溜まった血液を心臓に送りもどす作用があります。ここの筋肉が衰えていれば、下半身から上半身への血流が悪くなり、頭皮に必要な血液が届けられなくなってしまいます。下半身の筋肉量は運動不足とも密接な関係性を持ち、歩く距離が少ない人ほど衰えがちです。
毛細血管は重要な器官がある箇所に多く張り巡らされており、内臓周辺や頭部などに多く見られています。人が生きていくうえで重要な心臓や肺などの臓器や、さまざまな信号を出す脳の周辺に毛細血管が多いのも当然でしょう。これらの臓器は命に関わるため優先的に血液が届けられるようになっています。しかし手足のような末端や、頭皮などは命に関わることは少なく、全身の血行が悪くなれば後回しにされます。運動不足で血行が悪くなれば、頭皮に血液がいきわたらなくなるのも当然のことなのです。
喫煙も血管を収縮させるため注意!
喫煙者も血管を収縮させるため白髪が増えてしまう恐れがあります。タバコに含まれているニコチンは、交感神経を刺激する働きがあります。交感神経は心拍数を上げたり、血管を収縮させる作用があるものです。そのため喫煙習慣がある方は、タバコを吸うたびに血管を収縮させているようなもので、常に心臓や血管に負担をかけている状態です。実際に喫煙直後の心拍数や血圧を測定したところ、血圧は110から130まで上昇し、心拍数は60から80へと上がることが確認されています。
さらに喫煙後は血液中の一酸化酸素濃度が上がり、わざわざ心臓や血管に負担を与えているようなものです。タバコのパッケージにも動脈硬化のリスクが記載されているとおり、喫煙者は血管が収縮して血流が悪くなり、動脈硬化が起こって心筋梗塞や脳卒中の危険性があります。これらは目に見えることはありませんが、血管の収縮は白髪となって現われてきます。年齢より白髪が多い人、若白髪になった方はとくに注意しましょう。
白髪が増えてきたということは、全身の血行が悪くなった証拠でもあります。白髪だけならまだしも、喫煙が原因で生活習慣病になる恐れも出てきます。白髪ができてきたら、体のいたるところでダメージを受けており、病気になるリスクが着実に進行していると認識しておきましょう。
血液は全身に栄養や酸素を届ける重要な働きを持っています。白髪が増えている方は血行不良も考慮しなければなりません。女性の場合は筋肉量が少ないため冷えとして現われますし、男性の場合は喫煙習慣により高血圧などの症状が既に出ている方もいます。血行不良は白髪だけでなく、病気になるリスクもありますから、適度な運動や睡眠を心がけ、ストレスを避けて悪循環を悪い条件を断ち切りましょう。
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