もともとアレルギー体質の方は、白髪染めに配合されている成分に注意したいと思うはずです。ドラッグストアなどで売られている白髪染め、美容院で利用する白髪染めは、一般的に薬剤を使用し髪を染めています。天然素材100%の白髪染めは少なくなっていますから、白髪染めをする前にアレルギーの基礎知識を身につけておきましょう。
白髪染めを使用すると起こる可能性のあるトラブル
一般的な市販されている白髪染め、美容院での白髪染め、ヘアカラーはどれも基本的に同じような薬剤が含まれています。これらの髪を染めるアイテムに含まれている成分で注意したいのが、パラフェニレンジアミン(PPD)という成分です。2011年にEU諸国では発がん性があるとされ使用が全面禁止となりました。 パラフェニレンジアミン(PPD)は暗い色を出すための染料の一種で、白髪染めで接触皮膚炎を引き起こす確率が高い成分となっています。日本人の髪は黒い色素が多く必要となりますから、この成分の配合量が多く使われている可能性があります。
接触皮膚炎
この成分による皮膚トラブルは、顔や頭皮などのかゆみやかぶれが主で、ひどくなると顔など薬剤が付着した部分のむくみが出てきて、じゅくじゅくしたり腫れあがったりもします。まれに顔が変形するほどの重症化する例も見られています。
アナフィラシキーショック
頭皮から吸収された成分によりアナフィラキシーショックに陥り、命の危険も脅かす例があります。重篤なアレルギーでは、呼吸困難となり早急に処置しなければ呼吸ができなくなり死亡する可能性も考えられます。
粘膜に影響を与える
薬剤が目のような粘膜に入れば、焼け付くような強い痛みを生じさせ、最悪の場合は失明の報告例もあります。
長期の利用のリスク
長期に使用し続ければ頭皮から成分が吸収され、内臓機能の低下や、気管支喘息のリスク、生殖機能障害や発がん性なども指摘されています。
白髪染めアレルギーの確認方法
白髪染めに含まれる成分にアレルギーがあるか確かめるには、パッチテストが欠かせません。市販の白髪染めには毎回パッチテストを行うよう書かれているのは、白髪染めに含まれる薬剤のアレルギー反応が、使用回数が多くなるほど反応が強くなる傾向があるからです。最初は軽いかぶれで済んでいたのが、次第に喉や鼻水などのアレルギー症状となり、最終的に呼吸困難を起こす重篤なアナフィラキシーショックを起こす例もあります。 自分はアレルギー体質ではないと思っている人が、繰り返し白髪染めをすることで、数ヶ月または数十年たってから症状が出る例もあります。白髪染めに使われている薬剤が皮膚から吸収されると、90%程度の成分が代謝され体外に排出されることがなく、脂肪に蓄積していくといわれています。そのため、白髪染めは毎回パッチテストを行う必要があり、以前は問題が無かった白髪染め商品でも、必ず検査する必要性があるといえます。 パッチテストは染料を二の腕の内側などに少量塗り、20分後に赤くなったり湿疹が出ないか確かめます。その後48時間後、72時間後と2回にわたり確認する必要性があるのですが、アレルギーは即効性で出るものと遅延型と呼ばれる時間が経ってから現われるものがあるためです。
アレルギーが起こりづらい白髪染め
白髪染めでアレルギーが起こりやすい成分は、一般的に「ジアミン」と呼ばれるものです。それ以外にも多くの化学物質が使用されており、できるだけ人工でつくられた成分を避けて、ヘナのように植物成分100%のものを選ぶようにしましょう。最近では植物染料をベースにつくられた、トリートメントタイプの白髪染めも売られており、マイルドな作用で髪を染める商品も選べるようになっています。
非酸化染毛剤
鉄イオンとフェノールの反応により染める白髪染めで、一般的な白髪染めやヘアカラーは酸化染毛剤であることから、非酸化染毛剤は通常の白髪染めで皮膚がかぶれやすい人にも染められる可能性があります。しかし、黒に近い色しかないなど、カラーの数が少ないのがデメリットです。
半永久染毛剤
ヘアマニキュアがこれにあたります。キューティクルに染料をコーティングする方法で、マニキュアは頭皮に付けないよう染め、頭皮へのトラブルが少なくなっています。しかし髪の表面に色を乗せているだけなので、色落ちは2~3週間程度とかなり早い段階で染め直しが必要となります。
100%植物性のヘナ
ヘナは植物染料を使って髪を染める方法で、ハーブの一種を使っており、髪や頭皮の健康を悪くするどころか、改善させる効果もあるといわれています。
トリートメントヘアカラー
植物色素と美容成分を配合した、無添加タイプの白髪染めです。ジアミンが入っていないことはもちろんのこと、化学物質も極力含まない商品が多く、頭皮や髪を痛める心配が少なくなっています。 白髪染めで起こりえるトラブルを知ったら、市販の白髪染めや美容院の白髪染めも怖くなった方が多いのではないでしょうか。最近は安全性にこだわるニーズが増えてきたことから、植物染料で安心して染められる商品もたくさん登場しており、気になった方は調べてみましょう。
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