白髪染めと通常の毛染めの違いは?

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若い頃は普通のヘアカラーで染めて綺麗に染まっていたのに、白髪の本数が増えるごとになんとなく染まらない、そう感じる方は多いようです。それは白髪染めとヘアカラーの染める原理自体が異なるからで、白髪が増えると染まらないと感じるのは当然のことなのです。

 

白髪は通常の毛染めでも染まる?

髪を染めるカラー商品の種類には、永久染毛剤と呼ばれるものと半永久染毛剤に大きく分類することができます。永久染毛剤はさらに酸化染毛剤と呼ばれる、ヘアカラー、ヘアダイ、白髪染め、おしゃれ染めがあります。これらは基本的に同じ分類となっており、白髪染めもおしゃれ染めも基本的には同じヘアカラー商品です。 しかし、白髪がある人が通常の毛染めを使用しても染まらないと感じることがあるはずです。白髪染めとおしゃれ染めの大きな違いは、色素の量です。どちらもアルカリが髪を膨張させ、キューティクルを開きます。ここで酸化染料が髪の内部に浸透し色を定着させるわけですが、黒い髪に色をつけるためには過酸化水素を使用し髪を脱色する必要があります。 髪全体が黒髪の方は、当然色を乗せるために過酸化水素で髪全体を脱色しなければなりません。しかし、白髪染めは基本的には白髪の部分に色を入れて、黒髪との色の堺を無くすための商品です。黒髪を脱色してから色を入れる場合は少ない染料でも問題は無いのですが、白髪のようにもともとメラニン色素がない場合は多くの染料を必要とします。 そのため、おしゃれ染めを使い白髪を染めようとすれば、白髪に必要な分の染料が含まれておらず、白髪と黒髪のコントラストが出てしまうのです。白髪はうっすらと染まり、白髪染めに比べておしゃれ染めは綺麗に染まらないと感じてしまいます。

白髪と通常の毛染めの違い

白髪染め、おしゃれ染めの基本的な染める原理は同様ですが、髪をどのくらい脱色して、どのくらい色を入れるかのバランスが異なるだけです。

おしゃれ染め

髪全体を明るい色に染めるための目的に作られた商品ですから、もともとの黒髪をある程度脱色しなければなりません。そのためおしゃれ染めはブリーチ力が高い薬剤の調合となっています。ヘアカラーの1剤には酸化塗料とアルカリ剤が含まれ、2剤には過酸化水素が配合されています。この過酸化水素が髪のメラニン色素を分解して脱色させる作用があります。同時に過酸化水素により酸化塗料を発色させる作用も起きています。 おしゃれ染めとはブリーチ力が強く、染毛力が少ない薬剤のバランスとなっています。もともと黒い毛をブリーチしてから色を乗せれば、染毛力は少なくても問題ありません。しかし、白髪に使うと染める力が弱く白髪をしっかりと染めるほどの作用は得られません。

白髪染め

白髪染めの場合は白髪と黒髪の両方をしっかりと染め上げるための薬剤バランスとなっており、染料の含有量が多くなっています。おしゃれ染めと比べても染料が多く含まれており、白髪にもしっかりと色を入れながら、黒髪と白髪との色を調節できるようになっています。一般的には黒髪へのブリーチ力は弱く、白髪にしっかりと色を入れるつくりとなっており、白髪染めでは黒髪の色は大きく変わることはありません。そのため、おしゃれ染めと比べて暗い仕上がりとなることが多くなっています。 ブラウンに仕上げる白髪染めの場合は、ブリーチ作用をつけて黒髪の色を多少落としてから、白髪と黒髪に染料を入れていく方法もあります。ただし、おしゃれ染めと比べて、かなり明るいカラーは少なくなっており、黒髪と白髪の両方を均一にするには、黒髪を極端にブリーチすることは少ないようです。

白髪染めと通常の毛染め。どちらで染めるべき?

白髪がある方がおしゃれ染めをするのはあまりおすすめできません。おしゃれ染めでは染料が足りず白髪をしっかり染めることはできないからです。白髪染めといっても髪全体を明るくするにはブリーチ力が高く、染毛力が高いものを選ぶ方法もあります。以前の白髪染めといったら、ブリーチ力が弱く髪の色が暗いものしかなかったのですが、最近は白髪染めでもおしゃれに仕上げたい人のニーズが増えてきたことから、ブリーチ力が高めで髪をブラウンにできるタイプも多く出てきています。 ただし、一般の白髪染め以上に髪を明るくしたいなら、おしゃれ染めを選ぶほかありません。その場合はおしゃれ染めの特徴から白髪には色が入りにくいことは覚えておきましょう。美容院では白髪染めとおしゃれ染めを兼用しながら、部分的に塗る薬剤を変えたり、ハイライトなどを利用しながらメッシュにしておしゃれを楽しむ方法を提案してくれたりもします。 個人でやる場合はこのようなテクニックは難しくなっており、白髪染めを使用したほうが綺麗に仕上げることができます。 白髪がある方がおしゃれ染めを利用してみようかなと考えていた方は、白髪染めとおしゃれ染めの特徴をきちんと理解しておく必要があります。とくに白髪が多い方は、おしゃれ染めでは綺麗に仕上がらないことが多くなっており、セルフでやる場合も白髪染めを選択することをおすすめします。

 

 

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