白髪が生えてきたと思ったら、黒髪よりも太くてしっかりとした毛が生えてきたという方もいるでしょう。実は白髪の特徴があると、太くなる性質が出てくるともいわれているのです。白髪と黒髪の太さの違いや、その原因をチェックしてみましょう。
髪の毛は実は強い？
髪にはキューティクルと呼ばれるたんぱく質が無数に重なりあっていて、思ったより強度があります。髪を引っ張って切るには約150gの力が必要で、10本なら1.5kgの力をかけないと切ることはできません。そのくらいの強度があるため、1人の髪全部を合わせると、自動車10台を引くことも可能となります。
テレビなどで髪で車を引っ張る超人などを見ることがありますが、理論上では可能となっており、体の力があれば自動車を引くこともでき、もっと重いトラックを引くことも可能なのです。
ただし髪はたんぱく質ですので、水で濡れると結合部分が弱くなってしまい、髪が濡れたときには強度がかなり低下してしまいます。乾いた髪と比較すると40％にまで減少するといわれています。洗髪後の髪はダメージにとても弱くなっていますから、濡れたまま放置するのは髪にとっても良くありません。
白髪が黒髪よりも強くて太いワケ
白髪と黒髪を比べてみると、白髪のほうが太くて強いように感じることがあります。一度カットした白髪が生えてくると、太くてピンッと跳ねるように生えてきてしまい、余計に目立ったりもします。白髪はなぜ太くてかたいのか不思議に思った人も多いのではないでしょうか。
実は、白髪のほうが太いという科学的な根拠はありません。髪には太い毛や細い毛質のものがまじりあい、たまたま白髪が太い毛だったり、目の錯覚という可能性があります。黒髪と白髪自体の毛の性質はまったく変わっておらず、色素が入っていないから元気になることはないのです。しかし、さまざまな原因により白髪のほうが太く強く見えてしまうことがあります。
目の錯覚
白と黒とでは白のほうが膨張しやすく、目の錯覚で太く見えやすいという説があります。黒髪は引き締まって見えるのですが、そのなかに1本白い毛が生えてくると浮いたように見えるため、その髪だけ太く強く感じてしまう錯覚がおきてしまいます。
うねり毛があるから
黒髪よりも白髪のほうが髪がうねっていたり、扁平になるなど髪が変形しやすいために、白髪のほうが太くなる恐れがあります。白髪がはえている毛穴はゆがんでいることが多く、次に生えてくる毛は変形している場合もみられています。白髪の原因は老化や頭皮の凝りによる血行不良などが原因のこともありますから、これらにより毛穴が変形していれば、次に生えてくる毛はいびつな形となります。
成長が早いから
白髪のほうが成長が早いと感じることはないでしょうか。通常の黒髪はメラニン色素が成長の段階で入り込んでいきますが、白髪には無いために成長が早くなるという説もあります。同じような原理から白髪は細い毛が生えにくく、太い毛のみが生えやすいため、黒髪と比べて太く強くなったように感じられることがあります。その人が持つもともとの髪の性質が変わったわけではなく、成長が早く太い毛のほうが多くなりやすいともいわれています。
白髪を黒髪に再生させるには
髪は毎日食べたものでつくられ、細胞が日々分裂して成長しています。細胞がコピーされる段階でDNAに損傷がおきていたり、栄養不足で複製に問題が起これば健康なメラノサイトはできなくなってしまいます。細胞の促進を高める栄養摂取や、メラニン色素のもととなる栄養摂取を心がけてみましょう。
髪の主成分となるたんぱく質摂取はもちろんのこと、たんぱく質の合成に必要となる亜鉛や、メラニンの生成をサポートする銅などのミネラル摂取が必要です。ヨウ素は細胞分裂をうながし、細胞の代謝を高めることができるもので、海藻類の摂取が重要となります。ビタミンCのような抗酸化作用がある栄養素を摂取して、細胞のサビを防ぐことも白髪対策になります。
黒ゴマのように黒い食べ物も白髪を黒髪に戻す作用があるといわれています。真っ白だった高齢者がある日黒ゴマペーストにはまり食べ続けたら、根元が黒く変わってきて逆プリン髪になったという人もいるようです。一度メラニン色素が消失すると黒髪にはもどらないとはいわれていますが、白髪が生えてもおかしくない高齢者が食事で改善した例もありますから、必ずしも一生白髪というわけではないのかもしれません。
ほかにも認知症になりストレスがなくなったと思われる方が、白髪から黒髪に変わったという話もありますから、ストレスを取りのぞく工夫をするのもおすすめの対策です。
白髪は黒髪よりも太くなりやすいのは、多くの方が実感しているようです。黒髪よりも太い毛が生えてくるため、頭皮に負担をかけて強い痒みを感じる方もいます。白髪は成長も早いといいますから、メラニン色素が含まれておらず成長に影響を与えている可能性はあるでしょう。
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