白髪予防と眠りの密接な関係

よく寝ているつもりなのに、なぜか疲れが取れない、という方は睡眠の時間帯を見直してみましょう。夜の10時から夜中の2時までが、最も身体が回復する時間といわれています。この時間帯に優位となる副交感神経の働きによって新しい細胞がつくられ、神経細胞が回復するとされ、神経細胞のひとつでもある色素細胞が力を蓄える時間です。
色素細胞は、メラニンの働きを活発にしますので、このメラニンの力によって、白髪を黒髪へと整えていきます。
また、脳の下垂体前葉という部分から2～3時間おきに成長ホルモンが分泌され、髪をはじめとする細胞の再生に関わり、アンチエイジングへとつながっていきます。ここで重要なのは、眠る時間の長さではなく、適切な時間帯にいかに睡眠をとることができるか、という点です。

 

睡眠が白髪にとても密接に関係していること、よりよい眠りによって白髪を改善できるということがわかりました。それでは、よい眠りを手に入れるためにはどんなことに気をつければよいでしょうか。

よい眠りのための基本的なきまりをご紹介します。

 

眠る1～2時間前に比較的ぬるめ(38℃～40℃位)のお風呂にしっかりつかって血流を上げます。血流量の低下は、頭皮周辺の細胞の働きを弱体化させますので、心臓に負担をかけない温度でゆったりと身体を温めましょう。

 

照明はなるべく落として、できれば間接照明がよいでしょう。お好みでＢＧＭなどを流すのもよいですが、スマホ、携帯のブルーライトやテレビの光は脳に刺激を与え、眠りを妨げますので控えましょう。

 

睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」を分泌させる「セロトニン」という物質は、睡眠の質に大きく関わっています。このセロトニンを作り出すのが「トリプトファン」です。トリプトファンは必須アミノ酸で、バナナや牛乳、チーズ、納豆等に多く含まれます。快眠のためには、これらを朝食から摂取すると効果的です。

 

人は、体温が下がるときに眠気をもよおします。お腹を温めて身体の深部体温を少しあげることによって、これが下がるときに眠くなるのです。床に就く前に、軽くストレッチをするのも効果があります。リラックスできるアロマオイルを焚きながらでもよいでしょう。

 

睡眠ホルモン「メラトニン」は、朝日を浴びた15時間～16時間後に分泌されます。朝、起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びましょう。よい眠りのための準備は、朝から始まっているのです。

 

普段、どんなかたちで寝ていますか？仰向け？うつぶせ寝？人によってさまざまな寝相がありますが、安眠できる寝型というものがあるのでご紹介します。

仰向けに寝る方が結構いるかと思われますが、意外と身体に負担がかかっている場合があります。特に、腰のあたりが浮いている感じを受ける方は、熟睡できていないかもしれません。
個人差があるので一概にはいえませんが、肝臓がある右側を下にした横向きの寝型は、心臓に負担が少なく、一番リラックスできるとされています。
眠りが浅い方、寝付きが悪い方、朝起きると腰が痛い、という方には一度試して頂きたい寝型です。

耳には熟睡できる「安眠（あんみん）」というツボが２ヵ所あります。

耳たぶの部分に一つ、耳たぶの少し後ろ側にもツボがあり、寝不足ですとツボのあたりが硬くこわばっているのがわかります。押してみて痛みが強い場合は、優しくマッサージしてみましょう。

 

同じく耳にある「神門（しんもん）」と呼ばれるツボは、身体や細胞を回復させる自律神経に働きかけ、副交感神経を活性化させるツボになります。

押してみるとリラックスできるのを感じます。同じく「神門」のツボが手にもありますが、こちらも精神安定に作用する優れたツボとされています。

 

副交感神経にアプローチするツボとして、「合谷（ごうこく）」というツボもお勧めです。手の甲側、親指と人差し指の骨が交わる部分にあるツボです。

頭痛や鼻炎の方にも有効ですのでぜひお試しください。強く押しすぎず、イタ気持ちいい位の力加減がポイントです。

いかがでしたか。白髪予防のために今日から実践できる安眠方法をいくつかご紹介しました。身体と心を回復させる最高の眠りを手に入れて、美しい黒髪をめざしましょう。