薄毛は抜け毛が原因!という定説がありますが、実はそれ、半分間違いです。若々しく見られるために、髪のボリュームをアップしたいのなら、ぜひ本文を読んでみてください。抜け毛の他に考えられる原因について解説していきます。
薄毛の原因は抜け毛だけじゃない
加齢による髪のお悩みでいつも上位になる「薄毛」。髪がペタンとしてボリュームが出ない、地肌が透けて見えるなど、加齢ならではのお悩みを感じる方がとても多いです。薄毛の原因の多くは抜け毛だと思われています。髪が抜けて少なくなるから、結果的にボリュームがなくなるのだと考えがちです。しかし、人間は年齢に関係なく、一日数十本から多い人で200本近く髪の毛が抜けおちると言われています。これは人間の自然現象なので、たとえば20代で一日100本抜ける人がいれば40代で30本抜ける場合もあります。抜け毛のすべての原因が加齢であるとすれば、ここに矛盾が生まれないでしょうか。
薄毛の新事実「髪痩せ」って?
近ごろ雑誌やメディアで取り上げられるほど世間の関心度が高いこのキーワードは、髪のエイジング(老化)に悩む女性に特に注目されています。髪痩せとは、加齢によって髪が細く痩せていく現象のことをいいます。一般的には30代後半から髪質の変化が徐々に始まり、40代になると若いころとの髪の違いが決定的になります。シンプルな考え方になりますが、例えば抜け毛が一切ない状態でも、髪が痩せて細くなってしまうとボリュームはダウンしてしまいます。それと同時に、髪の密度が少なくなると頭がスカスカになり地肌透けのお悩みも増えてしまいます。
簡単!髪痩せの見分け方
髪痩せについてなんとなく分かったけど、実際自分は髪痩せしているのか分からない…と疑問に思った方はぜひ試してみてください。見分け方はとても簡単!さんまの目利きにならってチェックしてみましょう。
- 携帯の充電器コードくらいの太さの髪を7cm程度、親指と人差し指でつまむ
- 髪がぐにゃんと落ちたら“髪痩せサイン”です
栄養が毛先まで行渡っている健康的な髪の場合、つまんだ髪はピンと立ったままですが、根元からぐにゃんと落ちてしまった方はすでに髪痩せしている可能性があります。さんまの目利きと同じようにと言いましたが、さんまは尾に近い身をもち立ててみると新鮮で上質なものは頭の先までピンとまっすぐになって落ちないんだそうです。話は少しそれましたが、ハリ・コシのないぐにゃんと落ちてしまう髪は、髪痩せしている状態だということです。
髪痩せ=キューティクルの減少
髪の表面にあるうろこ状の組織をしたキューティクルは、髪の内部を保護する役目があり髪の健康に大きく関係します。ある企業が20代から60代の女性を対象に行ったキューティクルの層の厚さに関する研究では、30代を境に加齢するにつれてキューティクルの層の減少率が高くなることが分かりました。加齢とともに、キューティクルが薄くなり、開きやすい状態になるということです。キューティクルが開くことで、髪内部の成分や水分が流れ出して髪そのものの健康状態が悪化してしまい、髪痩せ状態に陥ってしまうのです。
髪痩せの救世主はケラチンと大豆
キューティクルが剥がれる原因は内的要因の加齢や食生活などのほか、ドライヤーの熱や乾燥した空気などによる外的要因もあります。髪痩せの予防対策にはキューティクルの層が剥がれないようにすることが最大のポイントになり、その手段としてはキューティクル層の接着効果をもつ、
ケラチン、大豆、コラーゲン、小麦
などの良質なタンパク質を摂ることが効果的です。なかでも、髪を構成する主成分のケラチンは美髪に欠かせない成分で、髪にハリ・コシ・艶を出してくれます。また、大豆に含まれる成分がキューティクルの層を剥がれにくくする働きがあると近年の研究で明らかにされています。
大豆製品は食べることで体の内側からヘアケアをすることもできますし、大豆イソフラボン配合の髪用化粧品や豆乳シャンプーなども市販されているので、外側から直接ケアをすることもできます。ケラチンは食事で補給することが難しい成分なので、ケラチン入りサプリメントを活用すると良いでしょう。
いかがでしたか。薄毛の原因は抜け毛がすべてではないということをお分かり頂けたと思います。エイジングサインで今話題の“髪痩せ”という言葉は今後覚えておきたいキーワードですね。年齢を重ねるごとに悩みは増えますが、知識があるだけでも対策ができるので為になりますよね。次回は漢方理論から考える、髪痩せ対策についてお伝えしますのでお楽しみに。
よく一緒に読まれている記事