髪は夜作られる。睡眠と髪の意外な関係

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睡眠中に髪は育つ

『人生の3分の1は、睡眠が占めている』。どこかでこんな言葉を聞いたことはありませんか?眠っている間にも髪のお手入れができないだろうか。そのヒントは漢方理論の中にありました!今回は『睡眠』にスポットを当てて、白髪の予防・対策を探っていきます。

 

髪は睡眠中に作られる!?

睡眠には深い眠りの「ノンレム睡眠」と、浅い眠りの「レム睡眠」があり、睡眠中はそれが交互にやってきます。レム睡眠とは体は休んでいるものの脳は寝ていない状態で、ノンレム睡眠は脳も体も休息している状態です。入眠後、90分ほど経つと一番最初のノンレム睡眠がやってくるのですが、ポイントはここ。髪の発育に必要な成長ホルモンはこの時にもっとも多く分泌されます。1日に分泌される成長ホルモンのうち約70%もの量が分泌されるのです。

成長ホルモンは20歳をピークに加齢とともに下降し、45歳になるとピーク時の20%の量まで減少します。45歳以降は増減の幅は少なく、分泌量はほぼ一定になります。

体内で髪を作りだす働きがもっとも活発なのは、活動している日中よりも、睡眠中だということがわかります。

 

成長ホルモンとは?

脳下垂体を中心として分泌され、体内にある物質をエネルギーに変えていく働きをします。

 

寝汗をかいた頭皮は足裏よりも汚い?

知りたくはなかったことですが、実は汗のたまりやすい首の付け根や頭部は、汚れも付着しやすく、足の裏と同じように常に汚れているのです。頭皮はとくに湿気が溜まりやすく、ただでさえ髪を洗っても水分が残りやすい部分なのです。洗髪後、ドライヤーを中途半端にして半乾きの状態のまま眠ると、枕の汚れが頭皮に付着し、不潔な頭皮環境になってしまいます。また、人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくとも言われるので、睡眠中の頭皮をケアしないことには美髪には近づけないでしょう。

この二ヵ所の湿気を取るには、汗などの水分を吸いとるような素材の枕を使うことが、寝ながらにして髪をよくしていくコツです。

 頭部は説明でわかったけど、ヘアケアなのになぜ首も?と不思議に思いませんでしたか。首は細くくびれているので、寝ている時の姿勢によってはコリを作りやすくする要因となるからです。首のコリは腰や頭皮のコリを作ることにもつながってしまいます。

 

美髪に近づく枕選びのポイント

正しい枕選びは、頭部の湿気を取り、首への負担を軽減します。化学素材や石油系素材でできた枕や、水鳥の羽でできた羽毛枕や羽根枕は湿気がたまる性質があるのであまりお勧めしません。日々体は変化しているので、タオルなどを重ね、高さを調整すると尚いいですね。

 

GOOD

・首が安定するもの(睡眠中も気血の流れをスムーズにします)

・そばがら、ハトムギ、レッドシダーの素材(湿気を取り除く性質をもつ)

 

BAD

・化学繊維、羽毛の素材(湿気を吸い込む性質がある)

・高さの合わない枕(常に首を刺激して、脳に悪い影響を与えます)

・隙間のある枕(肩こりの原因になり、首やノドを冷やしてしまう)

 

ストレスが白髪を増やすのは本当。睡眠中に何ができる?

「髪は神経の変化」という考え方があります。髪に休息を与えるということは、神経(脳)を休ませること。では神経を休ませるということは?その手段は“よく眠ること”です。

悲しみが長く続いたり、常に心配事をしていると脳が酷使され、髪は一気に白くなります。精神状態‐脳‐髪、この3つは繋がっていて、白髪と精神が関係していることは明らかです。そんな時こそ、数時間でもよく眠ることで“脳を休めること”がとても大切なのです。

 漢方では、「心(しん)」という器官が全身に血を送り出し、精神活動の中枢を担っています。精神は血の栄養を得て安定するので、ネガティブな感情を抱き続けると、血が巡らなくなって精神が不安定になり、不眠に陥って髪にも影響が及ぶようになります。

 

まとめ

睡眠時にできる美髪ケアのポイントは、

1.頭の湿気を取り除くこと

2.脳を休ませること

3.心を落ち着かせる働きのある食材を食べておく(なつめ、ハスの実、ゆりね、卵など)

4.アロマを活用する

 

よく眠るということは長時間眠ることとは違います。ぐっすりと熟睡することです。人生の3分の1もある睡眠時間をうまく活用することで、また一歩、美髪に近づけたらいいですよね。2つのポイントさえ押さえれば、寝ている間でも簡単に髪のお手入れができます。ぜひ試してみてください。

 

 

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